ボラティリティストップの作り方
今回は、「移動平均線を使ったシステムトレード」の損切り部分をボラティリティストップに変更してみようと思う。
あまり聞きなれない言葉かもしれないが、ボラティリティストップとは、ボラティリティ,つまり日々の価格変動幅がトレンドを形作る時のノイズを表しているという考え方を前提に置くストップのことである。
あ~、ちょっと難しいですね。。。
つまり市場は、上下動を繰り返しながらトレンドを形作っていく。
その上下動に引っかからないストップを置いてやれば、トレンドが作り出す大きな値動きを捕らえることができるってこと。
そして、その上下動を計算するためにボラティリティ(日々の価格変動幅)を使いましょうというのがボラティリティストップってわけ。
じゃーそのボラティリティをどうやって求めるかってことを説明したいと思う。
ボラティリティを計算するためには、ATR(Average True Range)を使う。
下記にATRの求め方をまとめてみた。
1.今日の高値と安値の差、今日の高値と昨日の終値の差、昨日の終値と今日の安値の差、の中で最大の数値が今日のTR(True Range)となる。
2. 過去n日のTR(True Range)の平均がATR(Average True Range)となる。
ATR = 日々のノイズなので、使用する時は「1.1」以上の数値を掛けてしようしたい。
今回は、1.5をしようする。もちろんこれは、僕のでたらめな数値なので使用する時はご自分で検証してほしい。
では、さっそくボラティリティストップを作っていこう!
1.行を挿入する
以前に作成した「移動平均線の直近高値安値の損切り」を開く。
最悪含損のL列と損切価格のM列の間に、5つの列を挿入する。
5つの列の役割は、①今日の高値と安値の差、②今日の高値と昨日の終値の差、③昨日の終値と今日の安値の差、④TR、⑤ATR となる。
2.今日の高値と安値の差を求める
・挿入したM1に「高値安値」と入力する
・M3に「=C3-D3」と入力する。
これは、(高値 - 安値)を意味する。
・最終データ行までコピー
3.今日の高値と昨日の終値の差を求める
・挿入したN1に「高値終値」と入力する
・N3に「=C3-E2」と入力する。
これは、(高値 - 1日前の終値)を意味する。
・最終データ行までコピー
4.昨日の終値と今日の安値の差を求める
・挿入したO1に「終値安値」と入力する
・O3に「=E2-D3」と入力する
これは、(1日前の終値 - 安値)を意味する
・最終データ行までコピー
5.TR(True Range)を求める
・挿入したP1に「TR」と入力する
・P3に「=MAX(M3:O3)」と入力する。
これは、(高値 - 安値)、(高値 - 1日前の終値)、(1日前の終値 - 安値)の中の最大値を意味する
・最終データ行までコピー
6.ATR(Average True Range)を求める
・挿入したQ1に「ATR」と入力する
・Q8に「=AVERAGE(P3:P7)」と入力する
これは、過去5日間の平均値を意味する。
※今回は5日したが、何日でもよい。
・最終データ行までコピー
7.損切価格を変更する
・最初に約定した行(今回はR37)に、「=IF(AND(J37=1,K37="sell"),I37+Q37*R$2,IF(AND(J37=1,K37="buy"),I37-Q37*R$2,IF(J37="","",R36)))」と入力する
これは、日数Jが1、かつポジションKが sell の時、約定価格I + ATRQ × 1.5 を表示し、日数Jが1、かつポジションKが buy の時、約定価格I - ATRQ × 1.5 を表示する。日数Jが空白の時は空白を、それ以外は前日の損切価格Rを表示する という意味。
・最終データ行までコピー
変更作業が終わると下記のようになる。
ボラティリティストップのn1.5の評価は下記の通り
前回のパーセントストップ同様に、nを1.5から3.0まで変更し、損益合計と最大ドローダウンがどのような変化をしていくか、その推移をグラフにしてみました。
日々のノイズの外側にストップを置くことを意識していろいろと検証してみよう!!
慣れないうちは、今回のボラティリティのような聞きなれない言葉に戸惑うかもしれないし、検証作業がちょっとめんどくさく感じるかもしれない。
でも、焦る必要はありません。
実は私もボラティリティにはめちゃくちゃ戸惑いましたし、今でも検証するのが面倒に感じることがあります(笑)
あなたのできるペースでいいのです。
投資用語に戸惑ったなら、インターネットでいろいろと検索してみればいいですし、解りやすく解説されている投資本を探して読んでみてもいいでしょう。
また、検証作業はあなたにとって、とても大切な作業だということを理解してください。自分で考え→検証し→発見する この一連の作業が確実にあなたの力になっていくのです。
マイペースでいいのです。最後までシステムを作り上げていってください。一つ完成すれば、それが大きな自信となり、またひとつあなたを大きく成長させてくれるでしょう。
私もできるだけあなたが理解できるよう工夫し、努力していくことをお約束します。
「システムトレードの作り方」を今後ともよろしくお願いしますね。
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